風水鑑定 風水探訪

沖縄石敢當風水考

今日は、以前連載の約束をさせていただいた沖縄風水考の第1回目です。
石敢當(石碑型)T字路と石敢當石敢當(表札型1)石敢當(表札型2)

 

 

上の4つの画像は、美ら海水族館の帰りに飲食料調達のため、沖縄県名護市内のコンビニに寄った際、その近所で見かけた「石敢當」です。
石敢當の起源はもちろん中国で、八世紀の後半に中国・福建省に起こり、台湾、香港、シンガポールに伝播され、沖縄には十五世紀半ば頃に伝わったとされています。
ご存知のように風水では巒頭において、道路の三叉路や、T字路の突き当たりになる立地は凶とされ、直射する煞気の影響を長い時間かけて受けることにより、じわじわとその邪気の影響が現われ、病気や災難を招くとされます。 この化煞(風水対策)として用いられるのがこの「石敢當」で、 直射して屋内に侵入しようとする邪気を防ぐために設置します。
さて、台湾や香港における石敢當ですが、下の2つの画像のように、獅子が象られ、泰山石敢當の刻字がされているものや、泰山石敢當の刻字部分の上部に太極八卦の文様が記されているものなどがありますが、私が沖縄で見た石敢當は、石碑型と表札型で、『石敢當』の文字が刻字されているだけのものでした。

ということは、この『石敢當』の3文字自体に、邪気や魔を除けるパワーがあると考えられます。石敢當の語源には、西漢の大勇力士の人名、あるいは古代中国の強い武将の名前から由来しているなどの諸説あるとされていますが、文字通り「向かうところ敵なし、敢えて(あえて)石に当て防ぐ」という意味を持っています。私は年月の運勢を占う折、尊敬してやまない安岡先生に習い、年月干支の意味からその暗示するところを中心に占うのですが、漢字には各々パワーがあることを感じます。
ですから、この石敢當という3文字にも、確かに邪気や魔を跳ね除けるパワーがあることを感じてなりません。この石敢當ですが、沖縄ではなんと1万基以上が確認されているようです。沖縄のみならず、鹿児島でも1,000以上、宮崎でも90以上確認されており、他都道府県でも数こそ少ないものの、北は北海道にまで設置されているということです。

単なる迷信や風習で片付けるのは簡単ですが、確かに存在する気のうち、直射する邪気を化煞するためのアイテムとして考案され、中国本土のみならず、台湾、香港、そして日本においては、南は沖縄から北は北海道に至るまでの広い地域で、1,200年以上も残り続けているこの石敢當・・・、改めてその存在価値というものを考えさせられたケロケロウメサンです。

最後に、沖縄のメインストリートである国際通りの三越玄関にある石敢當に記されている説明文を、私の親しい、九州在住の占術家より教えていただいたので、ご紹介します。
~石敢當の記~
「石敢當」の石碑は沖縄古来の風習である。古代中国の陰陽家は、T字路の突き当たりは、地相上凶悪にして、妖魔・悪霊の彷徨する処とし、その災いを除くために「石敢當」と書いた石碑を建てたといわれる。「石敢當」とは、西漢の大勇力士の人名で、その名を記した碑を以って守護神と奉じ、百鬼を鎮め、災厄を圧し、凶を転じて吉とし、その地の繁栄を念じたものである。人の世の機械文明の進歩と共に、ともすれば人力を過信し、祈りの心の忘れ行く昨今、此処に「石敢當」の風習をとどめ、併せて弊地の繁栄を祈るものである。

この記の最後に「・・・人の世の機械文明の進歩と共に、ともすれば人力を過信し、祈りの心の忘れ行く昨今、此処に「石敢當」の風習をとどめ、併せて弊地の繁栄を祈るものである。」とありますが、ここを読んで思わず、人前もはばかることなく拍手をしてしまったと、前述の占術家は感動して私に教えてくれましたが、心から同感してやまないケロケロウメサンです。
追伸)
昨今、沖縄音楽が大流行しておりますが、大自然が奏でる祈りとも言える癒しの曲調を感じさせてくれる、ケロケロウメサンのお気に入りミュージシャン「TINGARA」をご紹介します。最新曲の「JUPITER」に心癒されたケロケロウメサンです。風水の島である沖縄だからこそ、沖縄音楽は良い気を醸し出してくれているのではないでしょうか。
TINGARAブログ ⇒ http://www.tingara.com/mt/
JUPITER試聴 ⇒ http://www.tingara.com/mt/archives/2006/04/jupiter.php

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