雑記(風水)

~霊(soul、spirit)と風水~

 天地の氣を主に扱う風水師として、基本的には敢えて深く関わりを持ってこなかった「霊(soul、spirit)」について、今回はとりあげます。
 本日は二年前からお世話になっている近所の気功治療院にて、施術を受ける予約をしていましたが、朝起きてから鼻水が止まらず、「あれっ?風邪ひいたかな?予約変更してもらおうかな。」と思うほどでした。
 しかし予約変更となると医院にご迷惑だし、予約がかなり先になってしまうので、意を決して行くこととしました。
 朝一番の予約でしたが、診療室に通され先生と逢うや否や、「今日はあおむけに寝てください。」と言われるのです。通常は自分の場合、最初は診療台にうつ伏せに寝るのですが、「あ、また憑いているんだな。」と観念しました。実は以前にもこうしたことがあったので、すぐに理解しました。何が憑いていたのかというと、キツネではありません。その正体は「霊」です。
 霊が憑いている場合は、通常の気功治療ができないため、この日は除霊を先ずしていただきました。40分くらいの時間をかけて行っていただき、無事に除霊していただいたのですが、「今日は来られたときから、憑いているのがわかりました。今回はかなり強烈でしたよ。先週の6日くらいに何かありましたか?」と聞かれました。6日と言えば広島に風水鑑定で出張した日で、そう言えば鑑定物件のマンションバルコニーの窓から、大きな救急病院が見えていたので、八卦鏡や黒水晶などの化煞をお勧めしたことを思い出し、ぞ~っ!としました。
 決して病院自体が凶というわけではないので誤解されないでいただきたいのですが、風水の教えでは、どうしても亡くなる方の多く出る救急病院の“近隣”という「場」は、陰の氣が強すぎ、住居地としては避けるべし!とされています。陰の氣が強すぎる地の代表は墓地ですが、墓地の近隣も同じです。
 救急病院にしろ、墓地にしろ、亡くなられた方の中には、この世に強い未練を持って亡くなられ、いわゆる浮遊霊、地縛霊となられている場合も多いいようです。
 気功の先生が言われるには、「御仕事柄、救いを求めた霊に憑かれやすいんですね。そうした霊に憑かれると身体の免疫力も下がり、風邪をひいたり、いろいろな病気になりやすい。」とのことでしたが、不思議と治療後は、あれほど間をおかずにティッシュで鼻をかんでいたのが嘘のように、ぴたっと鼻水が止まりました。身体もとても楽になり、視界も明るくなりました。こうした経験をすると、目には見えない「霊」の存在を認めざるを得ません。
 6日の出張地である広島は、説明するまでもなく、原爆投下により、多くの方が無念の死を遂げた地です。日本各地を風水鑑定で出張しているウメサンですが、取り分け広島は縁が深く、年に何度も行かせていただいております。
 今回のことを通して反省したことがふたつありました。
 ひとつは、出張依頼をいただいた地というのは、必ず先祖や過去世において縁があったからで、その地に対する畏敬の念が不足していたことです。巒頭という屋外の目に見える地理地勢、形煞に対する吉凶判断、そして羅盤を駆使した、理氣という時間と空間(特に方位)により変化する氣の吉凶判断にばかり捉われ、化煞法や化解法という対策的な風水術を施すことのみに専念していたことに気づかされました。
 広島 爆心地空中写真6日に訪れた広島は、原爆が投下されて多くの方が犠牲になられたことは当然知っていたわけですが、今回の鑑定物件が、爆心地(右画像は爆心地を示した投下直後の空中写真、wikipediaより転載)にかなり近く、また被爆された方々の治療を主に行ってきた病院の近くであるということは知りませんでした。ただ単に、近隣に病院が見える場合の化煞法の常套手段を提案することに満足していた自分を大いに反省した次第です。
 くしくも広島ではG7外相会合が行われ、本日、初めて米国の国務長官が広島を訪れ献花するという歴史的なニュースをネットで知りましたが、風水師の前に人として、病院で治療されながらも亡くなられていった多くの方々に対し、ご冥福を祈り、礼を尽くす心が足りなかったことを悔い改めさせられました。

 もうひとつは、敢えて避けてきた「霊」に対しても、向き合っていかねばならないときがきたということです。
 中国風水と関わりの深い道教では霊のことを「魂魄(こんぱく)」と言いますが、説明が長くなるので、回を改めて投稿したいと思います。

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