風水工法 風水探訪

さすが風水発祥の中国、恐るべし!北京への門として地理風水的に建築されたホテル「セントレジス天津」!!

 今日から六月、入梅も近いですね。梅雨と言えば「うっとおしい」と形容されるように、あまり歓迎されない時節ですが、ここ桶川では、田植えで水が張られた田んぼから、夜な夜ななされるカエルの大合唱が耳に心地よく響き、癒されているケロケロウメサンです。
 さて、先月平日は国内外の出張風水鑑定や氣場改良工事、土日は講座と鑑定会で、なかなかデスクワークに時間を割くことができず、結局ひとつしか記事を投稿できませんでした。今月はその分も補い、なんとか三つは記事を投稿したいと思っています。そのためにも始めが肝心!月初めの今日、早速の投稿記事作成に勤しみました。
 今月最初の投稿記事は、先月、新築設計アドバイスをさせていただいている家宅の玄関向きを定めるため、中国の天津市※1に出張した折、宿泊したホテル「セントレジス天津」についての風水学的考察です。
 風水発祥の地である中国本土より、風水鑑定のご依頼をいただくのは、風水師冥利に尽きる光栄ですが、発展著しい天津市内の高級ニュータウン(下画像)における新築中の建物の玄関向きを定めるべく、5/17~18と一泊二日の弾丸出張を行いました。天津には三年連続三度目の出張となります。雅号が天心だから天津に縁があるのかな(^^)

天津市内にある高級ニュータウン

 当日は、出発の成田空港は雨でしたが、天津は32度の真夏日でとても暑かったです。施主はドクターですが、奥様が天津濱海国際空港まで車で迎えに来てくださり、直接現地に行きました。
 1時間ほどで現地に着くと、すでに施主の院長先生はおられました。建物は軽量鉄骨造りの三階建てで、すでに屋根外壁も張られ、内部の内装が始まっていました。建物自体の向きは壬坐丙向となりますが、子坐午向にすべく、院長先生立ち会いのもと、羅盤にて測定しながら玄関向きを振る角度を定め、墨だしをし、その後は、裏口と各部屋の出入り口の位置と向き、ベッドや机の位置と向きなどをアドバイスしました。
 風水アドバイス後は、施主が予約くださった五つ星ホテル「セントレジス天津」に送っていただき、一端チェックインしてから、海鮮レストランにて、夕食をごちそうになりました。夕食には、天津市内にある海南大学で経営学の教鞭をとられている教授も同席くださいました。アルコール度数45度という白酒(バイチュウ)で何度も乾杯しつつ、美味しい魚や貝、えび、タコなどをいただきました。天津というと天津飯や天津甘栗を思い浮かべる方が多いと思いますが、天津は海に近いため、海の幸も大変美味しいです。ちなみに天津飯は天津のみならず、中国のどこにもありません。天津飯は、芙蓉蟹、芙蓉蛋をご飯にのせて、とろみのあるタレをかけたもので、日本では定番の中華料理ですが、昔、天津出身の中華料理人が日本に渡り、中華料理店を営んだとき、芙蓉蟹、芙蓉蛋をご飯にのせて、とろみのあるタレをかけ、それを天津飯(丼)と名付けたのが謂われだと、施主が教えてくれました。とは言え、天津飯、美味しいですよね(^^)
 二時間ほどの楽しい会食のあとは、ホテルのバーラウンジにて、美味しいワインをいただきつつ、二次会をしました。そのときの会話の中で、海南大学の教授から、「風水先生からみて、このホテルは風水的にはどう思われますか?」と尋ねられました。
 「セントレジス天津」は下画像のように、メインエントランスのある正面から見ると、中央部が大きく空洞になっている構造をしており、これだけ見ると吉相ではありません。しかし、大きな河川が歪曲して流れている外側に面する反弓水になっており、この煞水から生じる煞氣を抜く構造になっており、巒頭風水の理にはかなっていますね。」と、高級なワインを口にしながら、上機嫌でお答えしました。

セントレジス天津

 すると教授は、笑みを浮かべながら次のように説明されました。
「なるほど!このホテルの形状だけ見ると良くないが、海河(ホテルの近くを流れている河川名※2)の流れに則しているんですね。実はこのホテルは門の形をしているんですよ、天津から海河に沿って100km先には中国の首都北京があり、黄海に面した港湾都市である天津は、首都北京から見て門の位置に相当しているので、このような形状に建設されたのです。」
 この話を聞いているときは、その全体像がよくわかってなかっただけでなく、夕食時にいただいた白酒に、バーで飲んでいるワインにより、かなり酔いが回っていたこともあり、「ああ、そうなんですね。」と、そう感嘆するほどではなく、教授の説明に相槌を打った程度の対応で終わりました。
 しかし、翌日帰路で経由したソウル仁川国際空港で2時間ほど乗り継ぎ時間があったので、iphoneにて画像検索してみてびっくり!
 滞在中は近くからしかこのホテルを見てなかったのでわからなかったのですが、離れて遠方から正面を見ると、左右の建物と合わせて門の形状になっていることがわかります。(下画像)

津門「セントレジス天津」

 下画像のGoogle mapを見てわかるとおり、天津市と北京市は隣接しており、天津市内を流れる海河を辿った西北わずか約100km先に、首都北京があるのがわかります。首都北京市と隣接し、黄海に面する港湾都市である天津市は、まさに北京の入り口、門に位置し、中国では“津門”と称され、観光の名所となっているホテル「セントレジス天津」が、デザイン建築されているのです!まさに地理風水的な都市計画に基づく都市建設です。

北京市に隣接する天津市

 ただし、このホテルの坐向線は丑‐未で、天津から見て西北にある北京を向いていません。できれば下画像の理想の位置(Google mapに加筆)のように、首都北京を臨む向きであれば、地理風水上ベストだったかと、風水師の端くれとしては感じました。

セントレジス天津位置図

 ともあれ、1990年代、ウメサンがまだ旅行会社の社員だった頃、添乗員として何度か中国に行きましたが、当時は北京市内はじめどこも、幅の広い道路を、車よりはるかに多い自転車が走っていましたが、今日ではほとんど自転車を見ることはなく、五車線道路を埋め尽くす自動車の交通量に先ず驚かされました。そしてベンツなどの高級車を当たり前のように目にするほどの変わりようです。
 わずか20年弱でのこの発展ぶり、この国力の背景には、こうした地理風水術も含まれているとしたら、やはり中国恐るべし!です。

※1天津市
 天津は華北平原海河の五大支流の合流する所に位置し、東に渤海を、北に燕山を臨む。市内を流れる海河は天津の母親河とも呼ばれる。
 環渤海湾地域の経済的中心地で、人口は東京都にせまる1228万人、中国北方最大の対外開放港である。首都北京市とは高速道路、高速直通列車、京津城際線によって、0.5~2時間以内で結ばれている。元々は海河の河港であったが、河口の塘沽に大規模な港湾やコンテナターミナル、工業地帯が形成されている。経済成長率の高さはここ数年に渡り、全国トップである。2017年の第13期の全国体育大会の開催が決まっており、夏季ダボスフォーラム常駐開催都市でもある。(wikipediaより転載、一部加筆修正) 

※2海河
 海河(華北最大級の河川で、天津市域で5つの河川が合流し海に注ぐ)両岸のライトアップされた夜景は絶え間ないレベルアップ、改造を経て、ますます国際的風格を備えるようになっており、海河の夜景はすでに天津を代表する美しい景観となっており、ナイトクルージングが国内外の観光客の人気を博している。
 海河沿岸のレベルアップと改造では細部にこだわり、ファッション性に優れ、気品を求め、より新しく、珍しく、独特なデザインがここを美しく多彩な河としている。
 夜に海河に船を浮かべると、両岸の「万国建築博覧会」のごとき各種西洋風デザインの建築が人々の目を引く。レベルアップ後の海河両岸建築に海河文化を継承させるため、デザイン・スタッフは大量の資料を研究し、また十分に国内外先進地区の河川ライン景観レベルアップの経験を参考にして、海河沿線建築群のハイライトを形作ったのだ。
 津湾広場を中心とする商業地区と天津駅大型公共建築が呼応し、国内外の観光客が天津駅を出ればすぐに天津市の濃厚な現代的息吹を感じ取ることができる。古文化街と対岸の新文化センターが呼応し、天津の多元文化の影響下での思想的熱気と理念の革新を表している。遠洋ビル、天津電力ビル、天津凱徳大酒店(カインドホテル)、“津門”(ザ・セントレジスホテル天津が入る“”の形をした建物)、“津塔”(天津タワー)など中国式現代建築と、大陸銀行ビル、帝豪ホテル、銀監局(銀行業監督管理局)、金融タウン2号地などヨーロッパ式復古建築が呼応し、天津「万国建築博覧会」の外観と新たな時代の常に発展を求める能力と決意を示している。
 夜のとばりが下りると、市の中心地区の海河沿線には色とりどりの光があふれ、美しく照り輝き、天津という歴史文化都市独特のあでやかな姿が美しく海河の夜景の中に溶け合う。(人民中国インターネット版より一部加筆修正して転載)

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