風水学 陰宅風水 風水探偵

座間九遺体遺棄事件を風水学的に考察

 早いもので11月に入り、朝晩めっきり冷えてきましたね。拙宅周辺の落葉樹は、紅葉しつつあります。
 さて、先月26日はプロ野球ドラフト会議でしたが、注目の清宮選手は日本ハムが引き当てましたね。ウメサンは生来の巨人ファンゆえ大変残念ではありましたが、6月10日のブログで投稿したように、高橋監督にとって今年は大試練の一年ゆえ、高橋監督がくじを引くことに決まったときから、これはとても当たりくじは難しいと感じていました。案の定二回も続けてはずれ、指名結果も、どのメディアも12球団で最低の散々な評価に終わりましたね。ドラフト会議後にブログ投稿しようと考えていましたが、とてもその元気が出ませんでした。
 そして先月の晦日(10月31日)は、この月唯一の天戦地冲日でしたが、身の毛もよだつ戦慄的事件のニュースがありましたね。
 神奈川県座間市のアパート一室に、なんと九体もの切断された遺体が発見されました。ワイドショーでも連日取り上げられていますが、世界的に見ても犯罪史上稀にみる凄惨な事件であるとどのテレビ局も称し、犯罪心理学などで考察されていますが、ウメサンは風水学的な観点にて考察してみたいと思います。
 事件現場は、神奈川県座間市緑が丘6丁目にある築29年の木造アパート二階の一室です。ここまでは新聞やテレビのニュースでも報じられていますが、ネット社会の現代では、すでにアパート名さらには何号室かまで特定されてしまっています。このブログでは詳細は省きますが、下記は、24山方位を入れた住宅白地図です。

事件発覚のアパート周辺地図

 上図の太極に位置する建物が事件のあったアパートですが、このアパートにはバルコニーはなく、玄関は東北面にありますので、東北向きの建物です。坐向線でわかるように、建物向きは艮向ですが、限りなく寅との境界線に近い、所謂「陰陽差錯※1」の建物です。
 八方位では東北向きですが、日本でいう表鬼門で、忌み嫌われる方位です、中国風水では、東北向きだからといって、闇雲に忌むことは致しませんが、東北(艮宮)と西南(坤宮)は、先天八卦における陰陽を分かつ場であるとして、鎮めておかねばならない方位とされ、移転や新築で物件選定の鑑定依頼を受けたときは、東北向き、西南向きの物件を敢えて優先することはしせん。とは言え、すでに居住されている場合は、しっかりと趨吉避凶の風水対策を施せば大丈夫ですので、ご安心ください。
 鬼門向きであること以上に風水学上問題視されるのは、24山方位の境界線に乗ってしまうことで、これは二十四山空亡と言われ、宅運がとても不安定となり、霊障などが起こりやすいとされます。地図上で磁北を基準とした場合は、かろうじて向きは艮に入っていますが、帯磁しない木造建物であったとしても、地磁場は一定ではないため、現場における測定結果は地図上と異なることがほとんどです。ましては今回の現場は、鉄道(小田急)沿線ですのでなおさらで、ひょっとしたら二十四山空亡かもしれませんし、実際の向きが数度北寄りであれば、坐向線が艮坤のど真ん中(360度数では45度と225度を結ぶ線上)となる「大空亡」かもしれません。
 この大空亡に関しては今回の本題でないので詳述しませんが、ウメサンがメインの風水技法としている「三元玄空地理」では、二十四山空亡よりも忌む坐向です。
 ともかく空亡の場合は、玄空飛星派風水による宅運盤(氣の分布図)は作成できませんが、地図上の磁北を基準とした坐向が正しいとして、さらに考察したいと思います。
 前述したように、艮向きではありますが艮と寅の境界線にかなり近い「陰陽差錯」の坐向です。24山の境界線から左右3度以内に入る場合は兼向と呼び、正向と異なる起星法を用いる流派もあります。しかし、艮向きも寅向きも、宅運盤は全く同じゆえ、三元玄空地理では、正向と同じ宅運盤で鑑定します。艮向きとして、検証してみたいと思います。
 このアパートは1988年完成の築29年ということですから、建物自体は第7運(1984年~2003年)、坤山艮向です。
 白石容疑者がこのアパート二階に入居したのは今年8月下旬ということですから、ユニットにおける三元九運は第8運となります。流派によっては入居時に関わりなく、建物完成時の三元九運を取っていますが、三元玄空地理では、外氣が進入し、集合住宅であっても人の出入りがある氣口(玄関やバルコニー)がある場合、入居者が入れ替わることにより宅運も変わるとします。
 宅氣下記上図が建物全体、下図が白石容疑者が居住したユニットの宅運盤です。
 (宅運盤各方位の上段は2017年の年九星、中段左は坐星、右は向星、下段は運星)

第7運 坤山艮向
第8運 坤山艮向

 白石容疑者の居住していたユニット20X号室の間取り図(24山方位入り)は下記のとおりです。

事件のあったアパートのユニット図面

 図示しませんでしたが、ロフト付きのよくあるワンルームの間取りです。
 一般的な玄空飛星派では、玄関はユニットの太極を基点として東北方位に位置するため、玄関は東北艮宮の85になりますが、三元玄空地理においては、このユニットのように向首面※2の角に玄関がある場合、向となる宮の挨星※3ではなく、その隣の宮の挨星を取ります。このユニットの場合は、北方位坎宮の17になり、向星の7(七赤)が玄関から進入します。そしてこの坎宮の年九星は6(六白)で、6も7も五行は金、6と7が重なる場合、「交剣煞」と呼ばれ、刃物と刃物がぶつかるような殺伐とした煞氣が生じるとされ、最悪は刃傷沙汰にもなるとされます。
 次に建物全体から見てみましょう。
 このアパートは二階建てで、各階数ユニット並ぶうち、容疑者のユニットは角部屋ではないことから、氣口となる玄関の双星は東北艮宮の77となります。そして建物全体の太極を基点とすると、年九星の6(六白)が回座する北方位に属し、建物全体から見ても、6と7の交剣煞となっています。
 第8運期の現在、7(七赤)は失令※4した最大衰氣で 、破軍の別名の如く、凶害を及ぼしやすい憂いがありますが、ダブルの交剣煞の煞氣は極めて大きかったでしょう。
 ネットに拠ると3年前にも死亡者が出た建物だったようです。3年前の2014年は、東北方位に年九星として七赤が回座していました。
 以上、風水学の視点から検証してみましたが、こうした風水的な作用が少なからず遠因になっていると思います。しかし、まったく同じような風水環境だからといって、このような戦慄的事件が起こるというわけではもちろんありません。生年月日時がわからないので、命理学的に分析できませんが、白石容疑者の宿命的な要因とが相俟って、わずか二か月ほどの期間で9名の尊い命を奪うという、犯罪史上稀な猟奇的事件につながってしまったと考えます。
 他の居住者の方々にとっても、大変大きな精神的ダメージを受けられたことでしょう。また、このアパートの大家さんにとっても、今後入居の見込みが立たず、内外共に大変なダメージを受けられており、同情を禁じえません。
 そして何よりも、犠牲となられた方々の身元が早く判明し、成仏できますように。
 ご冥福を心より祈ります。 合掌

※1 陰陽差錯
 二十四山方位には陰陽があるが、陰の山と陽の山の境界線近くとなる坐向を陰陽差錯という。
 今回の場合、三合派の陰陽では、艮が陽、寅が陰である。ちなみに三元派では艮も寅も同じ陽ゆえ、陰陽差錯ではない。

※2 向首面
 建物の向となる宮(方位)が属す建物の面のこと。向首面には、建物の向となる宮(方位)を中央として、左右合わせて3つの宮が向首面に接することとなる。今回の場合は、艮(東北)宮を中央として、左に震(東)宮、右に坎(北)宮となる。

※3 挨星
 直訳すれば、星()がちりばめられているということ。宅運盤の各宮には、運星、坐星、向星、年九星がちりばめられていることになる。そして、坐星と向星の組み合わせを双星と呼んでいる。

※4 失令
 三元九運において、現在の九運を司る九星を令星と呼ぶが、直前の九運を司っていた令星は失令したという。現在は第8運で、8(八白)が令星であり、直前の第7運の令星7(七赤)は失令している。

 

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