風水学 風水鑑定

東日本大震災から7年を経た今日、風水師として思うこと

 今日は3.11、早いもので東日本大震災から丸7年が経ちましたね。
 2万人余りが亡くなる未曽有の天災でしたが、テレビをつけると、どの局も震災特集を行っており、被災地の現状、原発事故による放射能漏れの影響の検証など、さまざまな観点でのドキュメンタリー番組が放送されています。改めて、犠牲になられた方々のご冥福を祈り、そして被災地の復興を願わざるを得ません。
 さて、今月最初のブログは、掲題の内容にて投稿させていただきます。
 ウメサンも脱サラして20年、風水を生業としてきましたが、日々風水環境の大切さを感じるとともに、風水鑑定の難しさも実感しています。後者の理由は、磁場の不安定さにあります。陽宅にしろ陰宅にしろ、正しい風水鑑定を行うための生命線は、正しく坐向(建物やお墓の向き)を測定することです。
 しかし、現代住宅は帯磁する鉄を建材としたRC構造のマンションはもちろん、一戸建てにおいても、大震災以降、ヘーベルハウスなどの軽量鉄骨造りが人気を博し、陰宅においても、墓地区画には鉄筋による基礎を入れることが増えています。それだけではなく、一般的な仏教の三段墓の場合、倒壊を防ぐために、台石と竿石をつなく芯棒が入れられるケースも増えてきました。
 マンションの場合大方は、バルコニー側が家宅の向きとなりますが、バルコニーにて何か所か下盤(羅盤測定)すると、どの値も異なり、中には50㎝も移動すると30度以上変わってしまう場合もあります。高さを変える垂直移動の場合の羅盤の針の揺れも大きく、二十四山方位の15度以内に収まらないことが多いです。
 その傾向は集合住宅だけではありません。4年ほど前に行った軽量鉄骨造りの家宅では、玄関近くでの測定値と玄関から2mほど離れての測定値では、なんと35度も変わってしまいました。
 5年ほど前に千葉県内の霊園での陰宅風水鑑定では、洋型墓石でしたが、墓石での測定値と、カロート(納骨する場所)入り口での測定値とは、なんと43度も変わってしまいました。
 プロの風水師はどなたも、15度間隔の二十四山方位(下画像の羅盤では第5層)を使用しますが、その一山15度を大きく超えてしまうことが多く、これでは、なかなか正確な家宅の坐向を得ることが難しい住宅環境なのです。

三元三合総合羅盤の各層名称

 ウメサンは玄空大卦法も扱いますが、玄空大卦法は大成卦(64卦)方位(上画像の羅盤では第16層)を使用します。この場合、360度/64=5,625度という、6度に満たない範囲で測定することとなりますが、さらに困難と言わざるを得ません。
 陰宅の場合はさらに、一卦を六等分、すなわち64×6=384爻度を使用します。こうなると360度/384=0.9375度という、1度にも満たない精緻さが求められます。よって上述したような、鉄筋基礎の墓地区画では、とても使用できない技法なのです。
 また玄空大卦法と三元奇門遁甲を駆使した「打劫煞開運法」※も行いますが、これは家宅太極からの6度に満たない64卦方位を用い、玄空大卦擇日法による吉日時で、かつその年の劫煞方位の中に属す3つの卦のうち、三元奇門遁甲により速發する卦を算出し、その範囲の壁を木槌などで叩いたり、戸建ての場合は庭に杭を打って家宅のツボを刺激し、開運に誘う術です。今まで数多く行ってきましたが、磁場の安定した木造住宅ではほぼ成果があると実感しています。一方RC構造のマンションやオフィスでは、まったく成果がないわけではありませんが、速發することが少ないというのが本音です。
 これは構造だけではなく、テレビ、パソコン、電子レンジ、冷蔵庫などの電磁気製品の多用により、太極における磁氣環境と坐向を決定する氣口(玄関またはバルコニー)付近での磁氣環境が異なり、測定値が5.625度という一卦以内に収まらないことが要因だと思われます。
 ウメサンが使用する技法は三元派ですが、三合派にしても、その理論が確立された唐代や明代、そして清代の中国においては、帯磁しない木材や石材を建材による陽宅(住宅)環境、)環境だったわけで、今日のような帯磁するスチール建材や電磁気製品が乱用される現代住宅、墓地環境においては、時間と空間(方位)により変化する氣を対象として吉凶判断をする理氣風水だけでは、なかなかクライアントが願う成果を出しづらい、風水師受難の時代だと感じます。
携帯ヤアズ さて話は変わりますが、平昌オリンピックでは、日本国として冬季五輪最高の13個のメダル数を獲得しましたが、今回のメダリストの中に、中国伝統の風水アイテム(画像は、数多ある風水アイテムのほとつ、風水最強の戦士とされる、龍の7番目の子「ヤアズ」の携帯バージョン)を駆使する化煞風水を行った方がおられます。
 もちろんメダル獲得ができたのは、本人の血の滲むような努力の賜物ですが、少なからず風水が追い風になっていると確信しています。
 このメダリストのケースだけではなく、上述したようなあまりにも磁場が不安定な家宅では、ほとんど精緻な理氣風水は扱わず、本命卦をメインとする八宅派風水と化煞風水だけで風水鑑定を行うことがありますが、それでも大きな成果や改善がなされる実例も多くあります。
 風水アイテムを使用する風水は、確かに三元派や三合派、玄空派、星度派などの理氣風水における流派の技法にはなく、人によっては疑似風水だと断じられていますが、磁場が不安定な現代住宅では、そしておそらく今後ますますその不安定さは増長すると思われる中、中国において伝承されてきた龍をはじめとした風水アイテム達を駆使した化煞風水は、対策風水として捨てきれないどころか、有用活用されていくべきだと感じます。
 大震災から丸7年の今日、改めてしみじみと感じた次第です。

追伸)
 ウメサンが主宰させていただいている立命塾では、4/21(土)より、第12期立命塾が実践的風水学より開講します。関心ある方はぜひ、化煞風水&三元玄空風水講座をご照覧ください。

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