四柱推命学・算命学 風水学

立春を起年とする理由

立春を起年とする理由

 HPの問い合わせに、下記質問がございましたので回答しました。メール返信しましたが、リターンされてしまったので、ここで投稿致します。
ご質問
この記事についてですが、立春は陽が陰を上回るというだけであって、陰陽思想を根拠にするなら陽が生じ始める冬至を新運気とするのが道理だと思います。「どこから陰を上回るか」ではなく「どこから陽が開始するか」だという事です。冬至は太陽高度が最低になる瞬間でもあり、1年の切り替わりとして最も正当性があると判断致します。ちなみにコロナウイルスが話題になり始めたのも冬至を少し過ぎた辺りからです。回答
タナカ様、ご意見ありがとうございます。おっしゃるとおり、陰陽の始まりを起点とすれば、冬至を起年とすべきですね。
なぜ立春起年法を私が取るに至ったのは、タナカ様がご指摘されたように、陽が陰を上回る立春を年の始まりにすべきという結論に至ったからです。
添付の図をご覧になって、お読みいただければと思います。私の本職は風水師ですが、二十四節気を二十四方位に適合させると、子に冬至、艮に立春が当たります。

二十四節気と二十四方位を合わせた図

話は少し逸れますが、風水師は羅盤を神器と同様に扱い、下盤(測定)後は、必ず羅盤の十字線を艮坤ライン(45度ー225度)に戻し、閉盤します。これは風水師としての作法です。こうした作法を知らないで羅盤を扱うことは、神事を冒涜することと心得ています。

十字線を艮坤ラインに合わせた羅盤

この理由は、先天八卦の陰陽を分かつラインゆえです。

陰陽を分けた先天八卦図

日本では艮坤を鬼門として恐れますが、陰陽道の影響が強いためです。艮坤は決して邪霊や邪気が侵入する方位ではなく、陰陽の氣が入れ替わる(勝る)宮(方位)として、むしろ鎮静にすべき宮(方位)とします。
また風水の三元派、玄空派では、三元九運という20年周期を使用しますが、ご存知と思いますが木星と土星の会合周期をベースとしています。直近では2020年12月21日に会合しましたが、三元九運では甲年を起点とするので、2024年甲辰年の2/4立春が第九運の始まりとなります。
とは言え言うまでもありませんが、デジタル式にぱたんと変わるのではなく、会合のときから徐々に変化しているということになります。やはり何事にも時間的推移があるのは自明の理です。
よって陰陽論の陰陽の始まりを重視すれば、冬至を起年とすべきでしょうが、タナカ様がおっしゃるように、陽が陰に勝り始める立春を起年とすべきと思っています。
ちなみに私の流派は、三元玄空地理(玄空無常派)ですが、老師が命を看る場合も、立春を起年としていました。
説明になったかどうかわかりませんが、以上回答とさせていただきます。
いろんな説がありますが、あとは実証していくしかないと考えています。
ありがとうございました。

cf.
余談ですが三元派では、六十四卦も使用しますが、各卦にも運(卦運)があり、五運以外の一運から九運の八つの運に分かれ、各運8卦ずつあります。そして、一運卦は父卦、九運卦は母卦、二運、三運、四運卦は江西卦、六運、七運、八運卦は江東卦と呼ばれ、艮坤ラインを江(河川)に例え、艮坤が境となります。艮坤ラインはとても神聖なラインと私は思っています。

父母卦江東卦江西卦図

追伸
 ウメサンの私塾「立命塾」では、プロの鑑定士養成講座として、風水学、四柱推命学、易学の講座を行っていますが、2024年3月16日より、第17期実践的易学講座が開講します。風水を極めていくと易に至る!と言われますが、その通りです。ご関心ある方はご照覧いただき、入塾をお待ちしております。

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