立命学 易学講座 風水学 易占

日筮(毎日易を立てる)の薦め

日筮(毎朝易を立てる)の薦め

暑中ならびにコロナ禍中、お見舞い申し上げます。
誰しも、日課とされていることがあると思いますが、ウメサンは、毎朝日筮を行っています。日筮とは、毎日易を立てて、今日一日の教示をいただくことですが、その教示を一日生活する上での指針としております。
易には陰陽論をベースとした周易と五行論をベースとした断易(五行易)がありますが、ウメサンは日筮では周易を用いています。
天からの教示である易卦を得ることを「易を立てる」といいますが、最も伝統的な立て方は、50本の筮竹を用いる筮法で、本来の方法である本筮法は、大変手間がかかり、易卦を得るまでに、慣れたプロの方でも10分以上かかります。易卦を立てることは、神意を尋ねることゆえ、最も伝統的で神聖な筮竹による方法がベストではありますが、あまりに時間がかかるため、現代では古銭3枚を使用して6回振って易卦を立てる擲銭法が主流となっています。
実際に、2010年陰宅実習でマレーシアに行ったとき、実習の合間に立ち寄った道教寺院で、道士に易占してもらいましたが、擲銭法でした。この時の道士は、本物の亀の甲羅の中に三枚の古銭を入れて振り、易卦を立てていましたが、ワシントン条約もあり、下画像のような銅製の亀甲殻で代用され、ウメサンもそうしています。(画像の八角形の盤は八卦太極盤と言い、この上に古銭を落として易卦を立てます。)

擲銭法道具

ウメサンも、一年の教示をいただく年筮や、顧客の依頼に対する鑑定では、擲銭法で行っていますが、三枚の古銭を6回振る擲銭法でも3分以上は時間がかかるため、毎朝行う日筮で時間がないときは、賽子(サイコロ)法で行います。擲銭法や賽子法の具体的なやり方については、ここでは省略させていただきます。
賽子法は、黒色と赤色の八面体サイコロ2個と六面体サイコロ1個を使用しますが、3個のサイコロを一回振るだけで良いため、十秒ほどで易卦を立てることができます。筮竹法や擲銭法は、変爻がなかったり、2つ以上の変爻があったりしますが、賽子法では6つの爻のうち、必ずひとつ変爻があることになり、神意を冒涜しているのではという意見もありますが、こと日筮に関しては、真摯に天に神意を尋ねる心持ちがあれば、天はふさわしい一日の指針を与えてくれると実感しています。

賽子法道具

八面体には1から8の数字が描かれており、1=乾、2=兌、3=離、4=震、5=巽、6=坎、7=艮、8=坤です。
通常黒色を上卦、赤色を下卦とし、六面体サイコロにより変爻を求めるのです。
もうかれこれ3年以上、毎日継続し、毎朝ノートに出された易卦と爻辞(変ずる爻に教え)を記し、就寝時に一日振り返って、どうだったかを文章にしていますが、もう十冊以上になりました。
不思議と、卦辞(易卦の教え)特に爻辞どおりのことが起こっており、驚嘆します。
最近の日筮を実例としてご紹介します。
2021年8月4日(水)AM6時12分日筮

周易 乾為天→天風姤

(画像の本卦の爻の右にある●が変爻で、六面体サイコロで1が示されたことを表す。)
本卦「乾為天」は易経で一番最初に記されている易卦で天を表し、とても高貴な卦です。
「乾為天の初爻が変じて、天風姤(こう)に之(ゆ)く」と読み、高貴な乾為天が天風姤に変じることを暗示しています。天風姤は初爻だけ陰で、例えて言えば、一人の女が5人の男に接するという不貞を表し、高貴な中に邪気が侵入すようとしていることを表します。
各爻六爻の爻辞は、すべて龍で例えられ、初爻(一番下の爻)の爻辞は、
「最下位の陽剛。例えると「地下に潜む龍」才徳があっても軽々しくひけらかすことなく、さらに修養して時機の到来を待つべし。」
とあります。
この日は、緊急事態宣言下ではありましたが、わざわざ九州から日帰りで来訪くださったお客様の風水鑑定をしました。
依頼内容は、井戸を掘って、涸れ池を復活させたいが、どこに井戸を掘ったらよいか?というご相談でした。すでに掘削業者からは今週中にでも行うことを勧められていましたが、風水的に良くないところに掘るのは怖いということで、わざわざおいでくださいました。
お客様のお話では、今は涸れ池となっていますが、もともとは龍神が水神様として祀られていた池だというのです。そして、このお客様はある会社の取締役ですが、神事の修養もされており、池を復活させて水神様をお祀りするとのことでした。
このお話を聞くや否や、ウメサンは日筮が頭に浮かび、今や涸れ池となっても、この池の地下には龍が潜んでいることを意味していたんだと驚嘆しました。
これは爻辞の通り、急いで掘削すべきではない!時機を待つべきだと悟りました。急げば、良くないとき、良くない位置に井戸を掘り、天風姤の之卦が暗示するように、凶事を招きかねないことを教示していたと実感しました。実際、玄空大卦擇日法で見ると、施主にとって今月は大事を行うべきでない月間で、じっくりと井戸掘削箇所を、とても精緻な6度弱(5,625度)ごとの64卦方位を使用する玄空大卦法により定め、来月の吉日時に掘削を開始することをお勧めしました。
いやはや、易神の教示(易を通じての天からの教示)の適確さには、日々驚嘆させられます。
すでに易に心得のある方は、ぜひ日筮を行うことをお薦めします。
易がまだわからないが興味をもたれた方には、立命塾では、実践的易学講座も設けていますので、ぜひ学んでいただき、易を立てる習慣を身に着けていただきたく思います。
趨吉避凶(吉とされることを実践し、凶とされることを避ける)が招福の秘訣というのが風水の教えですが、日筮による易神の教示を心に留めて生活することにより、より充実した日々を過ごすことができると確信しています。
易学はとても奥深く、面白い学問ですが、初心者の方は、陰陽論や五行論の基礎から学べる、9月開講の実践的四柱推命学講座から開始されることをお勧めしています。
入塾を心よりお待ちしております(^^)/

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