風水学 陰宅風水 風水リフォーム

~東日本大震災がもたらした「墓石の耐震施工」ブームと風水師としての憂い~

二十四節気の小雪を過ぎましたが、東北北海道では爆弾低気圧の影響による猛吹雪となり、早「大雪」の訪れを感じさせられました。夏場のゲリラ豪雨だけでなく、冬場も突然の超低気圧による異常気象と、地球温暖化の影響を感じざるを得ませんね。
気候的にも年々異常気象が増え、そして強まっている感がありますが、私達を取り巻く風水環境も、年々乱れつつあると感じているウメサンです。ここでウメサンが言う“乱れ”というのは、磁場の乱れです。
陽宅における磁場の乱れは今始まったことではなく、日本においては高度成長時代から乱立した、RCやSRCと称される鉄筋鉄骨造りの高層建築や、地下鉄、鉄道などの交通網、街中に張り巡らされた送電線等の影響で、地球磁場がもたらす地磁場と大きく異なる磁場の“場”が大変多くなっています。
氣口において坐向を決定する三元玄空地理では、磁気を帯びる鉄製の構造物がもたらす磁場における坐向を取ることもありますが、時には磁北を基準とする坐向と大きく異なることも少なくありません。
たとえば、磁北を基準とした場合の坐向であれば子坐午向なのに、実際現場で測定すると艮坐坤向、すなわち45度前後も異なることがあります。八方位で言えば前者の坐は北(坎)なのに、後者では東北(艮)となってしまうのです。そうだとしても家宅内の氣の分布図である宅運盤は、後者の坐向を取るのが三元玄空地理です。
とは言え、拙者の鑑定経験から言えることは、八方位が異なるほど、地球磁場と大きく異なった(狂った)磁場により生じる宅運盤(氣の分布図)は、大変不安定であることを感じざるを得ません。
鉄筋鉄骨造りが幅を利かせている現代住環境、すなわち陽宅はともかく、土の上に造営される石製の墓を対象とする陰宅は、そうした心配は無縁でした。
“でした”という表現は、裏を返せば今はそうではなくなってきたということを意味します。
そうなんです!風水の聖域であった陰宅にまで、ついに人為的な磁場の狂いが侵入しはじめてきたのです。
A家陰宅つい最近陰宅風水鑑定の依頼を受けた墓所(左画像)は、見た目はふつうの仏教的お墓なのですが、上部の竿石に羅盤を付けた場合と、下部のカロート入口に羅盤を付けた場合とでは、なんと50度近く針がぶれ、坐向が異なるのです。
施主であるご依頼人に確認すると、耐震墓ということで、どうやら基礎に鉄筋が入っていると聞き、合点がいきました。風水学では、陰宅こそ陽宅の根にあたるとしてより重要視しますが、これほど磁場が狂っていると、当然陽宅に居住する子孫の運氣を乱すことになるとウメサンは憂えています。
昨年の東日本大震災が私達日本人にもたらした影響は計り知れず大きいものですが、風水学上で言えば、原発問題に匹敵するほど、)にまで及ぶ耐震施工の是非は、風水師にとってとても悩ましい問題です。
もちろんすべての耐震施工の建材として鉄が使用されるわけではないのですが、風水師の立場から言わせていただければ、少なくとも帯磁性を持つ鉄などの建材だけは、陰宅においては使用すべきではないと思っています。
陽宅はもちろん、陰宅においても、現代建築事情に合わせて、風水の理論や技法も進化していかないといけないことを痛感してやまないこの頃です。

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