風水学 風水アイテム 開運法

~「太極が階段にくる恐ろしさ」と「凶相をも凌駕する徳積みの薦め」~

 出張風水鑑定で、北は北海道から南は九州(沖縄といいたいところですが、さすがに遠方過ぎるのか、沖縄からは依頼がありません)まで、ご依頼があればどこでも行かせていただくケロケロウメサンです。
 プロの風水師となる前は旅が好きだということもあり、長らく旅行会社のサラリーマンをしていたもので、ご依頼をいただいて、いろいろな地方に行かせていただくことは大好きなケロケロウメサンです。遠方の場合は1泊させていただくのですが、鑑定後ホテルにチェックインをした後、夕食としてその地方の郷土料理や地酒をいただくのが楽しみのひとつです。
 また出張先の近くに、有名な寺社などの観光地があれば、羅盤片手に訪れて、風水検分をさせていただいています。
 そんなわけで出張鑑定は、お客様の開運のための風水アドバイスをさせていただくのが目的ですが、ウメサンにとっても、個人的に恵みを多くいただき、感謝なんです。もっとも最大の恵みは、お客様を通して、いろいろと学ばさせていただけることです。
今月初めにご自宅を出張風水鑑定させていただいたM様からも、学ばせていただきました。学んだというよりも、カルチャーショックを受けたと言った方が妥当でしょうか。
 M様はまもなく還暦を迎えられる主婦ですが、数年前にご主人様を亡くされ、現在実母と息子さんお二人との4人で一戸建てに住んでいます。他に嫁がれた娘さんが2人おられます。
 M様宅は築二十数年で、三元九運では第7運完成の家屋です。玄関前に立ち羅盤で建物向きを測定してみると、かろうじて丁向きの「癸山丁向」でした。“かろうじて”というのは、向きが限りなく丁と未の境界線に近く、八方位の境界線上に乗る大凶の「大空亡」と言っていい向きでした。
 しかしその割には、M様宅はおだやかで幸福な気に包まれており、風水師としては「?」、首を傾げざるを得ませんでした。そこで再度聞いてみると、十数年前に区画整理のため10mほど北方位に「曳家」していることがわかりました。曳家は、基礎部分から建物を切り離し、レールに乗せて移動させる方法で行われたそうです。曳家前はほとんど真南を向いていたのに、建物向きが20度ほど東寄りに傾けられてしまったということでした。
 またその後、2回増築をされていました。1回目の増築により、1階の太極が階段と居間との境壁上にくる結果となっていました。ご主人様が脳梗塞で倒れられたのは、それから何年か後でした。なんとか一命はとりとめ、その後M様の献身的な介護もあり、車が運転できるまでに奇跡的に回復されました。
 2回目の増築により、今度は太極が完全に階段上にくる結果となってしまったのです。その後まもなく、ご主人様は再度倒れ、そのまま帰らぬ人となったのです。
 私の長年の鑑定経験上、太極が階段上に来る場合は、ほとんどご主人様に災厄が訪れています。その中でも、頭部の病である脳梗塞や脳溢血が大方です。
 太極が階段上にくることは絶対避けるべきだと、声を大にして言いたいケロケロウメサンです。
 現在M様宅は、2回目の増築のまま、太極が階段上にきているので、太極がくる天井部分に、多面体カット水晶を取り付けて、化煞することとしました。
 それにしても、「大空亡」かつ「太極が階段上」という大凶相にも関わらず、M様のお子様方はみなさん立派に成長され、2人の娘さんは結婚してお子様もおられ、とても幸せな家庭を築かれていますし、長男さんは福祉関係のお仕事に従事され、献身的にがんばっておられますし、看護士の次男さんも今春結婚予定と、みなさん充実した人生を歩まれています。
 風水学、家相学から言えば、もっと悲惨な状況になっていてもおかしくないほど、凶相の家屋なのに、なぜ?と不可思議に感じていたウメサンに、M様は明解な解答を与えてくれました。
 M様ご夫妻は、知り合ってからというもの結婚後も、一度もけんかしたことがないのだそうです。うそでしょ!と思われますよね。しかしM様はにこやかに、何のためらいもなく静かに話され、私は疑うこともなく素直に受け入れることができたんです。
 亡くなられたご主人様は、とても温厚な方で、一度も感情的に怒ったことがないそうです。そして人好きな方で、家に人が来るのをとても喜ばれてたそうです。ですからお子さん方も、しょっちゅう友達を連れてきてはいっしょに食事をされ、休みの前ともなれば、よく家に宿泊させてあげたほどだそうです。
 ウメサンはカルチャーショックを受けながらも、なにか心にあたたかいものを感じていました。天国というのは死んでから行くところではなく、この地上に、家庭の中に造ることができるんだと、感動したウメサンです。
 きっとご主人様が、すべての悪いものを一身に背負われて逝ったんだと感じました。
 M様はよくご主人様の夢を見られるそうです。そのご主人様は、とてもきれいなお花畑におられ、M様もそのお花畑でいっしょに散歩するそうです。
 M様宅は、今度3回目の増築予定で、この増築により、太極は居間にくるようになります。きっとM様とご家族の幸せを祈るご主人様の導きの中、こうして出会わせていただけたのだと、確信したウメサンでした。
 どんなに凶相であっても、ご家族が愛し合い、そして関わる人々を愛し、徳積みの生活をしていれば、どんな凶相をも凌駕できるんだと教えられたウメサンです。
 やはり、天の気+地の気<人の気 ですね。風水師はどうしても風水術的な技法に溺れやすいですが、より大事なのは心の持ち方にあることを実感させていただきました。
 M様、そしてM様に引き合わせてくださったM様のご主人様に、この場を借りて感謝申し上げます。

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