易学講座 風水学 風水工法

~横浜中華街『関帝廟』設計をされた中山巌先生の講演レポート~

1/19は上野区民センターにて、(社)国際・風水協会副理事長の中山巌先生より、「横浜中華街『関帝廟』建築工程」における講演を聴講させていただきました。
中山先生は華僑三世の一級建築士ですが、横浜中華街近くの石川町にて、RA建築設計を経営されています。
横浜中華街は150年を超える歴史を誇っていますが、その街を守ってきたのがもちろん関帝廟です。
現在の関帝廟は第4代ですが、第3代の関帝廟が不審火により半焼してしまった後、1989年より第4代目の関帝廟が着工しました。関帝廟は3代目までは、現在より西北方位にありましたが、中山先生の提案で東南方位に移転することとなったそうです。これにより、東西南北の四神にあたる門
東…朝陽門
西…西陽門
北…玄武門
南…朱雀門
を、東西と南北で線を引いた交点に関帝廟が立地することとなったのです!
これこそ風水工法の『十字天心法』なのです!!(下図参照)
横浜中華街全体地図
3年くらい前に投稿したブログにて、この事実を記事にしましたが、そのご提案をされたのが中山先生であったのです。
(左下は中山先生の顔写真と挨拶、右下2画像が完成した第4代の関帝廟)
中山巌先生プロフィール
横浜中華街関帝廟

関帝廟の設計を任された当時の中山先生は、若干まだ33歳という若さであったこと、そしてそれまで中山先生のキャリアには寺院建築のご経験はないのに、いきなりのこの大事業を引き受けられた度胸に、正直驚かされたウメサンでした。
そして中山先生のバイタリティーあふれる講演を通して、ナルホド!この建築に対する情熱が、この大事業の施主である中華街長老方からの信頼を勝ち取られたのだということがわかりました。
1989年に着工し、完成したのが2000年ということですから、実にあしかけ12年もの長い年月がかけられていることからも、この事業の大変さが伺えます。
そして関帝廟と並行して、四神に相当する東西南北4つの門をはじめ、10基の門の全ての建築設計もなされ、2003年竣工した青龍に相当する朝陽門、そして2006年のマ祖廟(※)竣工により、中華街における一大リニューアル工事は完了しました。
12年3期に及ぶ工事には、施工業者の清水建設はじめ、台湾や中国本土より多くの本場の職人を使って行われましたが、1989年といえば、天安門事件のあった年で、中国本土の職人を招くことができたことだけでも奇跡的なことです。
1時間あまりの講演を通じて、通常の建築とは異なる中国寺院建築の難しさを実感しつつ、12年の長い工期を通じ、まさに天の守護を受けての御業だと感銘しました。
こうしたすばらしい中国建築の雄である中山先生と共に副理事長という立場をいただいているウメサンですが、改めて権威ある方とご一緒できていることへの感謝と、一方では責任の重さを実感させられた一日でした。

※マ祖廟のマは女偏に馬

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