雑記(風水) 占術

~“術数”を扱う者ゆえの心の葛藤~

『奇跡はある日ある時突然起こるのではなく、毎日毎日の一つ一つの積み重ねの上に実現する』
上の文章は、私の命学朋友であるKさんのブログから引用させていただきました。
Kさんはウメサンより少々年下の主婦ですが、大変苦労されてきた方です。
年が明けて間もない3日に、そのKさん夫妻の招待を受け、都内にあるKさん宅へ、ずうずうしくも伺わせていただきました。
Kさん宅は、地下鉄の駅から徒歩1分という好立地にある、まだ築5年の新築の分譲マンション高層階角部屋で、日当たりも眺望もとっても良いお宅でした。
何の不満もない、申し分のない環境なのですが、Kさんが昨年末で退職されたこと、そして昨今の不況もあって、ご主人の収入も減少していることが重なり、ローンのうちのボーナス払いが厳しくなったため、今のマンションを売って、郊外のマンションに買い換えることにされました。
私が伺ったときには、買い手はいても、希望額との差額の幅が大きいということで、先がまだ見えていない状況でした。
そうした中でも、Kさんが心を込めて作ってくれた手料理と、おいしいお酒をご用意下さり、3人で楽しいひと時を送らせていただきました。
実はKさんの住まわれている所は、十二年前までウメサン家族が住んでいた公団のすぐ近くで、少し離れたJRの駅からKさん宅へ向かって、歩いて見る風景がとっても懐かしく、次々に昔のことが思い出されました。
この道は、幼い娘を前、息子を後ろに乗せ、自転車こいでえっちらおっちら保育園まで送ったことがあったなあ、あっ、このお好み焼き屋さんには、家族みんなで食べに来たなあ・・・などなど。
そんな感慨も手伝ってか、とても至福の時間を送らせていただきました。
Kさん夫妻は、昨年大晦日に国技館で行われた、さだまさしのカウントダウンコンサートに行かれたとのこと、私も若かりし頃、精霊流しの繊細な詩とメロディーに感銘し、とても好きなアーチストの一人でしたので、さだまさしがたった一人で延べ6時間行ったというライヴの話がとても印象に残りました。
その後物件売買のほうはどうなったのかな?と気になっていましたので、2日前にKさんのブログを拝見したところ、次のような喜びに満ち溢れた記事でした。
(一部文章を変えています。)

『ハレルヤ』
ハレルヤは神に栄光あれという意味です。
奇跡はある日ある時突然起こるのではなく、毎日毎日の一つ一つの積み重ねの上に実現する事だと思います。
今日私には2つの奇跡が起こりました!
一つは、次のお仕事先となる物件のメドが立った…という連絡が入った事勿論どんでん返しが絶対に無いとは言えませんが、そういうモロモロを受け入れた上で、ホッとできて感謝しています。
いよいよ開業に向けてスタートしますので、6月がビルオーナーの開業予定となりました。
何とかなるとの確信はありましたが、会社都合の退職ができたお陰で、6ヶ月間失業保険がいただけます。(自己都合だと3ヶ月しかもらえません)
オーナーが、私の失業保険が切れるまでに何とかしたいと考えてくださってた事もありますが、何て全てに無駄がなく、上手く動いている事でしょうか。
そしてもう一つは、売りに出してた我が家のマンションの、売却が決まりました
これが本当に大笑いしたくなるような成り行きでした!
さだまさしの七福神イラスト
今朝私は、大晦日のさだまさしの国技館ソロライブで、お土産にもらってきたまっさんオリジナル手拭いを(写真)、何処かに貼りたいと、じみへんに相談して貼ったのですさだまさしが描いた、七福神のイラストが入ったとっても明るい愉快なデザインの手拭い。
昨日は2組の内見予約があり、その訪問を受け入れたのですが、今日は予約なしに「今から一組内見希望の方をご案内してもよろしいでしょうか」と、売却のお願いをしている仲介屋さんからの連絡が入りました。
勿論喜んでお待ちしていましたら、非常に感じの良い中年のご夫婦がいらっしゃいました。
我が家をメチャクチャ気に入ってくださり、かなり良い感触だなぁ…と思っておりましたところ…
ご案内している途中で、奥様が「あっ」と叫び声をあげるのです。
何かと思ったら、そのさだまさしの手拭いを見つけて、「さだまさしの国技館、行かれたんですか」と大興奮!
「えっもしかしてさだまさしのファンなんですか」
「ええええ大ファンで、よくコンサートに行ってるんですでも国技館はチケットが取れず行けなかったんですよ」…と。
我を忘れて、奥様と二人手を取り合って「キャーキャー」(o≧∇≦)oo(≧∇≦o)状態マンションの事そっちのけで、二人でアドレス交換し合い、例え売買の話が成立しなくても、お友達になってくださーいという事になっちゃったのです!
旦那同士も仲介屋さんもみんな大笑いでした!
そして夕方、仲介屋さんから連絡が入り、そのご夫婦が購入希望額を提示してこられて、こちらの希望額との折り合いがつき、売却が決まったのです
実は、最初そのご夫婦の希望額では、売るのは無理だったのですが、何と奥様が「さだまさしの大好きな方たちなんだもの、もう100万円高く買ってあげましょう」と、旦那さんにお願いしてくれたんだそうです。
宇宙のやることは、何てユーモアに満ちてて愉快なんでしょう!!
 

この記事を見て、心からうれしくなり、思わず拍手をしてしまったウメサンでした。
「奇跡はある日ある時突然起こるのではなく、毎日毎日の一つ一つの積み重ねの上に実現する。」
このセンテンスに、Kさんの今までの人生が集約されていることを実感しました。

ブログ拝見しましたよ~と、メールを送りましたが、昨日Kさんから返信がありました。

・・・実は今のマンションに引っ越した時も、引っ越しが決まってから鮑先生の本に出会って、その年の最悪な方位への引っ越しになることが解りました。
方違えを計画したのですが、ことごとく邪魔が入りダメになりました。ダメなものはダメで受け入れて今に至りました。
もし風水的にも最善な方法で引っ越しができてて、今ものすごく繁栄できてたとしたら、今の私の宇宙からいただいている『雲根庵(くもねあん)』構想は考え付かなかったでしょう。短絡的な儲け主義の店をやってたかも知れません(笑)
金銭的に豊かであったら、去年出会った素晴らしい人脈を得る前に、算命学でいうところの魂のレベルが低いまま、会社を辞めていたでしょう。
受けるがままに過ごしてきて、初めて必要なパーツが揃うのでしょう。
なるべく心地好いにこしたことはありませんが、そうできなくても、ランクが落ちる訳ではありませんよ。きっと。
運命学的には、それが最善な事なのですから・・・

このメールを読んで、ウメサンは{う~~~ん」と呻るとともに、腕を組んでしばし沈思黙考するしかありませんでした。
風水を生業とするウメサンですが、風水は環境学である一面、“術数”の分野でもあります。術数とは、国語辞典によると、「陰陽・卜占(ぼくせん)・観相などの術の総称」とあります。摩訶不思議な技術や手段、方法と解されているのです。
風水や奇門遁甲、九星気学などで扱う、陰陽、干支、九星などは、全て“数”に入ります。(陰陽であれば二進法、干は十進法、支は十二進法、九星は九進法など)
易学では、易には変易・不易・易簡の三易があるとします。
絶えず動いて止まない宇宙森羅万象ではありますが、そこには不変なる法則性があり、それらはシンプルであるというのです。
そして不変なる法則性と、それに則った変化は、“数”で表すことができるゆえ、シンプルなのです。そして、この“数”の持つ象意を理解し扱うのが易者や遁甲家や風水師や命家なのです。
長年この術数に携わってきたウメサンは、確かに宇宙大自然、そしてその中に生きるヒトの人生は、一面“数”で表すことができ、それゆえその変化を予測予知できると確信しています。
実際、大凶方位の物件を購入したKさんは、やはり5年後には売りに出さなければならなくなりました。しかしながらKさんは、その5年間の中ですばらしい方と出会い、そして売りに出さねばならないという一見悲壮感に満ちた状態ではあるけれども、最後の最後、とてもすばらしい買い手に出会うことができ、5年間住まわせてもらった住居に感謝している姿を見て、ヒトは術数を凌駕できるものなんだということを実感させられました。老子が説く『無為自然』の一端を垣間見た気がしました。
本当に幸福なヒトというのは、宿命や環境や方位に囚われない、天地自由人なのだと思います。
術数を扱うウメサンも、ぜひそういう境地に到りたいと実感しました。
それでもウメサンは、心の葛藤を抱きながら今後もお客様の幸せのため、術数を使い続けるでしょう。
そして、いつの日か心の葛藤を超え、『無為自然』の境地に至れるように!!
ブログ記事を入力し終え、カーテンを開けると、ちょうど朝日が昇り始めており、ウメサンをやさしく包んでくれました。
今日も一日を迎えられることに感謝m(_ _)m

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